【Episode 20】個人再生を考え始めた頃の自分へ今なら伝えたいこと
【要約】この記事でわかること
📝この記事の要点
借金に追われて「個人再生」を調べ始めた頃、私は不安と迷いの中にいました。
この記事では、時間が経った今だから言える、あの頃の自分へのメッセージをまとめます。
同じように悩む方の心が、少しでも軽くなるきっかけになればと思います。
弁護士に相談する前の私の状況
まず、私が弁護士に相談する前の状況を整理します。
- クレジットカード・カードローン残高:約9,165,845円
- 借入先:クレジットカード会社・銀行ローンカード等【合計11社】
- 職業:会社員
- 家族構成:独身
- 住宅:持ち家なし(車もなし)
- 相談先:弁護士
- 結論:月額約50,921円×36か月で完済(私の実際の弁済表をコチラからご確認いただけます)
※ この条件だからこの結果になった、という側面があります。同じ状況が他の人にも当てはまるとは限りません。

「まだ大丈夫かもしれない」と言い続けていた自分へ
個人再生を考え始めた頃の自分を、どう振り返りますか?

必死でした。
でも同時に、「まだ何とかなるい」と、毎日つぶやいてもいました。
一見、前向きに聞こえるかもしれません。
でも実態は、**怖さから目をそらすための言葉**だったと思います。
たとえば、スマホで残高を見るのが怖いのに、
“見なければ大丈夫”みたいな顔をして、
コンビニのレジでカードを出す自分がいました。
帰り道、手の中のレシートがやけに重くて。
家に着いても、財布を開ける気にならない。
それでも、口だけは「まだ大丈夫」と言っていた。
いま思うと、あれは自分を守るための呪文でした。

「調べているだけで、もう十分つらかった」
当時、一番つらかったことは何でしたか?

決断できないことです。
破産なのか、個人再生なのか。
そもそも、誰に相談すればいいのか。
検索すればするほど、言葉が増えていきました。
「官報」「再生計画」「免責」…
画面の文字だけが増えて、頭の中は逆に真っ白になっていく。
それなのに、夜になると不安だけが強くなるんです。
布団に入っても、スマホを握ったまま。
検索履歴が同じ言葉で埋まっていく。
明細を見て、ため息をついて、また検索する。

✍️ポイント
あの頃の私は「動けない自分」を責めていました。
でも今思えば、悩み続けていること自体が限界のサインでした。
“何もしていない”のではなく、心がもう必死に耐えていました。
「逃げ」ではなく「立て直し」だった
今なら、当時の選択をどう表現しますか?

いちばん効いたのは、一人で抱えないと先に決逃げではありませんでした。立て直しです。
当時の私は、ずっと「負けた気がする」と思っていました。
情けない。恥ずかしい。
そんな感情のほうが、借金そのものより重かった気がします。
でも今なら分かります。
あれは、壊れかけていた生活を「止める」行動でした。
たとえるなら、火が出ているのに、
「気合で消そう」として水を探し続けていた感じです。
必要だったのは、気合じゃなくて、まず避難でした。

もっと早く相談してもよかった
後悔していることはありますか?

ひとつだけあります。
「もっと早く相談してもよかった」ということです。
当時の私は、相談に行く前に“完璧に整理してから”でないといけないと思っていました。
借金の総額、支払い日、収入と支出を全部そろえ、原因も結論も自分で出して、
「これで合っていますか?」と確認してもらうつもりだったんです。
でも、それは現実的ではありませんでした。
苦しい状態ほど、数字を直視する力も、情報をまとめる余裕も削られていきます。
つまり「整理できたら相談する」ではなく、整理できない状態だからこそ相談が必要でした。
今なら言えます。
分からないままでも相談はできます。
むしろ相談の役割は、分からないことを一緒に整理して、選択肢の順番を作ることでした。
相談先はいくつかあります。
法テラス(法律相談の窓口)や、弁護士・司法書士など、状況の整理を手伝ってくれる人もいます。
「どこに相談すればいいか分からない」という段階から話してよかった――今はそう思います。
実際、総額が正確じゃなくても、手元にある明細やアプリの画面を見せるだけで十分でした。

あの頃の自分に、一つだけ伝えるなら
あの頃の自分に、一つだけ伝えるなら?

「一人で抱えなくていい」です。
あなたが弱いから苦しいんじゃない。
仕組みと状況が、あなた一人で抱えられる量を超えていただけです。
あの頃の私は、
“自分がだらしないからこうなった”って、何度も思いました。
でも本当は、性格の問題じゃなくて、構造の問題でした。
月々の支払いが、生活の余白を削る。
余白がないから、少しの出費で崩れる。
崩れるのが怖いから、また無理をする。
その繰り返しの中で、人は普通に疲れます。
だから、抱えないでいい。
抱えられないように出来ているものを、抱えようとしていただけです。

今、悩んでいる人にも伝えたいこと
この記事を読んでいる方へ、一言お願いします。

悩んでいるということは、もう立ち止まれているということです。
壊れる前に「考え直そう」と思えている。
それは、十分すぎるほどの前進だと思います。
もし今、頭の中がぐちゃぐちゃなら、
“正しい結論”を出そうとしなくていいです。
まずは、こういう一言だけでもいい。
「今、ちょっと限界かもしれない」
「どこに相談すればいいか分からない」
その一言が言えるだけで、次の道が見え始めます。

この段階での結論
この段階での結論をお願いします。

個人再生を考え始めたあの頃の自分は、間違っていなかった。
ただ、必死だっただけです。
必死だったから、怖かった。
怖かったから、迷った。
迷ったから、決められなかった。
でも、その一連は“ダメな証拠”ではなくて、
「もう限界に近い」という身体からのサインだった。
いまは、そう思います。

いま、同じ場所に立っている方へ
📝行動のヒント
もし今、
「誰にも相談できていない」
「決めきれずに苦しい」
そう感じているなら、それは行動の前兆です。
決断より先に、
話すことから始めても大丈夫
でした。
次に書いていくことについて
次の記事では、このシリーズ全体を踏まえて、
「個人再生という選択を、どう受け止めているか」
を総括的に書いていきます。
制度の評価ではなく、人生の一部としての捉え方を整理する回になります。
実録・私の小規模個人再生手続の記録(東京地方裁判所)

※本記事は筆者個人の体験に基づいています。最終的な判断は、必ず弁護士・司法書士などの専門家へご相談ください。

